《勝手にREVIEW》 このタイプのオムニバスムービーは、どうしても『パルプ・フィクション』と比較されちゃうんだよね。 でも、この作品は絶対それを意識して、わざと似た様なシーンをいくつか作ってる様な感じ。 『パルプ・フィクション』ほどスタイリッシュでもなければ、ずば抜けた脚本のセンスもないけど、 平均年齢が低い分、エネルギッシュで怖い物知らずで弾けた世界がある。 『パルプ・フィクション』は話が巧妙すぎてよくわからないって人も、これならすんなり観れるんじゃないかな。 まずはロナ(サラ・ポーリー)。彼女は自分の置かれた環境に 負けない、図太い神経を持ってるね。若干17歳にしてあの度胸。何に対しても怯むことなく前進出来る 彼女は素晴らしい。 ここで面白かったのは、勝手にラリってるマニーとレジのおばちゃんがマカレナを 踊るシーンだな。ドラッグの経験はないが、ハイになるとこんな幻想を見ちゃうのかなぁ。もう、レジのおばちゃんの 楽しそうな顔はたまらなく面白い。でも、トリップしてもいつもロナを見ると戻ってこれるマニー(笑)。 次に、いつも衝動的で考えなしのサイモン(デズモンド・アスキュー)。 見る角度によっては妻夫木聡に見えてしまうのはなぜだろう…。(→そんな顔を探してみました。) 見るからに賢くはなさそうなサイモン。仲間と一緒にラスベガスで週末を過ごすんだけど、その仲間が なかなか味のあるキャスト。 マーカス役のテイ・ディグスは綺麗な顔をしているし、ティニー役のブレッキン・メイヤー。 はコメディセンス抜群。ブレッキン・メイヤーがあまり話に関わってないのは少し残念。でも、よく見ると、 左腕のタトゥーが「才」なんだよね。どんな意味があるんだろう… そして、最終章。ゲイの俳優コンビ、アダム(スコット・ウルフ)とザック(ジェイ・モーア)。 彼らの協力を得て、ドラッグのバイヤーを突き止めようと するバーク(ウィリアム・フィクナー)。熱血警官と思いきや…、こういう展開になるとは思わなくて???って感じだったなぁ。 素っ裸で香水を勧めたり、ベッドで跳ねたりして「こいつもゲイか?」ってきっとみんな感じたはず。それが 何とマルチ商法の勧誘だったとは…。“アムウェイ”は万国共通の怪しいキーワードなんだなぁ。 まぁ、なんとかみんな最悪の事態は免れたみたいだよね。(って、現時点でも十分大事みたいだけど…) 取り敢えず、全てに於いて一件落着って考えて良いんだろう。みんなが今後どうなったか、なんて詮索はナンセンスなんだろうね。 この作品でのティムはドラッグディーラー(またかよ)のトッド。 いつもはサイモンがトッドからドラッグを仕入れているんだけど、 ロナが直接トッドと接触したことから話が複雑になってきちゃったんだよね。 と、言うことで、かなり頻繁にスクリーンに登場してくれちゃうティム。ファンとしては有り難い限り。 今回は、私が個人的に気になったシーンや好きなカットを並べちゃいます。 ロナがトッドの家を訪ねると、女の子が帰って行っちゃうシーン。 この逆さのキス。いやぁ、素敵ですねぇ。ティムがぶら下がってたら、スパイダーマンばりの角度じゃない? ちなみにこの彼女、クレジットでは“バレリーナ・ガール”だそうです。 トッドがロナの耳元で何かを囁くシーンなんだけど、一瞬半ケツになってます。 って、これを取り上げる私もどうかしてるよね(笑)。 これが何だ?っと思う方もいらっしゃるでしょうが、ティムのこの角度での流し目が好きなんだよねぇ。 彼はどうも、見る方向を変える時、顔を動かさずに目だけを動かす癖があるみたい。 始めに観た時は気付かなかったんだけど、どうやらトッドは左の小指だけ、黒いマニキュアをしているみたい。 なぜか、堂本剛を思い出してしまった… トッドの首のタトゥーのアップ。 ダイスって、ロカビリーの象徴だと思ってたけど、他に何か意味があるんだろうか…。 いきなり話は飛んで、まとめに入ったくらいのとこ。はぐれたクレアが待ち合わせの喫茶店に入ると、たまたまいたトッド。 同席を求められ、ロナが車に轢かれた事を知っているトッドは目を白黒させるが、やがて微笑む。 この、笑う時に口角が上がる口って好きなんだよねぇ。メグ・ライアンとかタッキーとかね。 はい、この目。この上目遣いもティムは良くするよね。 背が高い人が立っているのに、自分より背の低い相手を上目遣いで見るのって、すごく迫力があるんだよね。 余談だが、ポール・ベタニーの『ギャングスター・ナンバー1』はそれが顕著にわかるよ。 クレアと階段でのラブシーン。邪魔が入って未遂に終わるんだけど(笑)、いいよねぇ、素敵だよねぇ。 「トム・クルーズより先にケイティ・ホームズにキスしちゃってるよ。」なぁんて、下世話な事を考えてしまった。 サイモンの腕を撃てない事に呆れてるシーン。クレア以外は期待してるのが笑える。 この時、サイモンの腕に×印を書くのも『パルプ・フィクション』に似てるよね。 |